今回は福祉用具レンタルの中でも滅多に出ることがない自動排泄処理装置についてまとめてみました。
専門相談員の方でも名前は聞いたことがあるけど、実際はどんなものか知らない方もみえると思います。
よかったらこのブログを通して知って頂けたら嬉しいです。
自動排泄処理装置とは?
介護保険で定める自動排泄処理装置とは下記のようになっています。
尿又は便が自動的に吸引されるものであり、 かつ、尿や便の経路となる部分を 分割することが可能な構造を要するもの。 居宅要介護者等又はその介護を行う者が容易に使用できるもの。
簡単に説明すると、尿や便をセンサーによって感知し、
レシーバーやパッドを通して本体のタンクに流して溜める機器になります。
特殊尿器とも呼ばれております。
介護保険で利用するには?

介護保険では、尿のみを吸引できるタイプは要支援1から利用することができ、
尿+便を吸収できるものは要介護4以上からが対象となっています。
また、交換可能な部品(レシーバーやチューブなど)はレンタルではなく、特定福祉用具購入(介護保険の補助あり)の対象になります。
※保険者によっては、対応が定まっていない可能性もあるため、
介護保険の対象になるかご確認の上、レンタルされることをお勧めします。
自動排泄処理装置のメリット

認知度が少ない自動排泄処理装置ですが、実はメリットがたくさんあります。
大きなメリットとしては、センサーによる感知によって、
排泄物を自動吸引してくれるため、ベッド上でほとんどを生活されている方や、
自力でトイレまでの移動や排泄が困難な方が利用する福祉用具です。
その他としては、
①ご本人様が介護者を頼らなくてもいいという精神的負担感の軽減。
②排泄物は吸引されてタンクに運ばれるため、清潔な状態を維持しやすくなります。
(肌へ排泄物が付着してしまうリスクを減らすことができます。)
③適切に利用することによって、おむつやパッドの使用を減らすことができる。
介護度が高い人向けと思われがちですが、尿だけのものに関しては排泄回数が多い方や
介護者へのお願いする負担を感じられる方の利用も勧められると思います。
商品紹介 ①自動排泄処理装置(尿のみ)
スカットクリーン パラマウントベッド
介護保険レンタル 1割負担で1か月平均 /944円
尿のみを吸引できるタイプの商品です。
レシーバーをあてて排泄を行うと、自動的に尿を吸引してくれます。
(尿器のように排泄時はご自身であてる必要があります。)
軽量・コンパクトで持ち運びも簡単にできます。
また、内部には光触媒素材の脱臭フィルターを装備しており、臭いを抑えてくれます。
また、脱臭フィルターは洗浄して繰り返し利用することができます。

・購入が必要な部品(介護保険対象)
男性用レシーバーセット
(レシーバー、尿タンク、ブラシ入れのセット)
ホースは利用しやすいよう2mの長さがあります。
漏れなどの不安を解消する吸引スイッチが付いています。
参考価格:22,000円(税込み)

女性用レシーバーセット
(レシーバー、尿タンク、ブラシ入れのセット)
男性用と同じ、吸引スイッチ付きで長さは2mあります。
参考価格:25,300円(税込み)

※介護保険を利用して部品を購入される場合は、指定事業所からの購入となります。
商品紹介 ②自動排泄処理装置(尿+排便)
キュラコ (株)キュラコジャパン
介護保険レンタル 1割負担で1か月/平均3,717円(テクノエイド協会)

大小便を自動で感知し、吸引、陰部洗浄、温風乾燥まで全自動で行ってくれる
自動排泄処理装置となっています。
寝たままで排泄処理を行ってくれ、
夜間も装着したまま睡眠することができます。
左右約30°の体位変換でも漏れずに利用可能です。
事業所によっては取り扱いが難しいところもあるため、確認が必要となります。
商品について詳しく知りたい方は下記のキュラコ公式ページをご覧ください。

・購入が必要な部品(介護保険対象)
汚物タンク
参考価格 27,500円(税込み)

男性用レシーバー
参考価格 132,000円(税込み)

女性用レシーバー
参考価格 132,000円(税込み)

※介護保険を利用して購入される場合は、指定事業所からの購入となります。
まとめ
今回は自動排泄処理装置についてまとめてみました。
商品自体も初めて見たという方もいたのではないでしょうか?
携わることが多い商品ではありませんが、知識として知って頂けたらと思います。
キュラコに関しては、初期投資やそれなりの費用はありますが、
ハイスペックな商品で介護負担や清潔の保持など、費用に伴った効果を持っていると思います。
必要な方にぜひ提案して頂けたらと思います。