今回はベースの小さい4点杖・3点杖をご紹介させて頂きます。
4点杖はベースとなる4点が大きくなるほど、体重をしっかりと支えてくれます。ですが、4点の面積が大きいものほど、重量が重くなり、足先もきちんと垂直につかないと効果がでません。
真上から垂直に下ろして杖をついて移動すると歩くテンポは遅くなり、利用したことがない人だと逆に苦痛に感じ、使いづらく感じることがあります。
そんな方でも使いやすく利用できるのが、杖先の面積が小さいスモールベースタイプです。
杖先の面積が小さいため、4点を同時につきやすくなっております。また、ベースが小さいため、軽量タイプの商品も多いです。
もうひとつの特徴しては、ベースが大きい4点杖は右・左の設定が決まっており、逆手での利用は杖先と足の干渉リスクが上がってしまいますが、スモールベースは左右対称のため、どちらの手で利用しても問題ありません。
スモールベースの商品
・カーボン四点可動式 スモールタイプ
(平均レンタル価格:1割で1か月110円)
福祉用具貸与事業所界の鉄板商品ではないでしょうか?
シンプルなスモールベースの4点杖です。
一番の特徴は、杖の根本から前後に17°ずつ可動するため、斜めからついても4点を地面に接地させやすくなっています。
デメリットは根本が動くので、しっかりと体重を預ける人が利用するには安心感に欠けます。
高さ62.5~88㎝ (11段階で調整可能) 重量:約440g
選定の実例
- ベースの大きな4点杖だと上手につくことができず、かつ体重を大きく杖にかけない方
- 斜めからついてしまう癖が抜けない方
・かるがも4ポイントステッキ
(平均レンタル価格:1割で1か月/116円)
こちらの4点杖は上記のカーボン可動式とは違い、根本が全角度に10°可動する4点杖です。
根元の可動により、斜めからついても四点が地面と接地しやすくなります。
こちらのタイプと根元が動くので、体重を杖に大きく預ける方が扱うには不安定になります。
高さ71~93㎝ 本体重量:約570g
選定の実例
- 自由につきたい(斜めからついたり、坂道で利用したい)方。
- 上半身がしっかりしているが、下半身の力が少し衰えてきた方。(体重を預けすぎる方には向いていません。)
2WAYステッキ
(平均レンタル価格:1割で1か月/106円)
こちらの商品は杖先を可動・固定で切り替えできる4点杖となっております。
また、グリップは特殊な形状・素材(TPR素材)でできており、柔らかく、手の平で支えて握ることができる仕様となっております。
高さ65~93㎝ 本体重量:470g
選定の実例
- ベースが大きいのが嫌で根本も可動してほしくない方。
- 指の間に支柱を通さずに握りたいという方。
・楽スマ スリーベース 3点杖
(平均レンタル価格:1割で1か月/106円)
スモールベースな3点タイプの多点杖です。
商品の特徴としては多点杖なので、320gと超軽量タイプとなっております。多点杖のデメリットである重量を改善した商品ともいえます。
また、スタイリッシュな3点仕様。三点のベースの最大幅が11.5㎝であり、三点同士が近いため、垂直に地面に接地させやすくなっております。
高さ67~88㎝ 本体重量:320g
選定の実例
- 4点杖が他の人と同じで面白くないっていう方
- 杖先が小さめでつきやすいものがいいっていう方
・ヒューゴステッキオフセット杖
(平均レンタル価格:1割で1か月98円)
スモールベースですが、杖先自体の接地している幅が広い4点杖です。
重量が610gと重たいですが、重みがあることで安心感をもてる方にも向いています。
高さ71~99㎝ 本体重量:610g
選定の実例
根元が小さくて、重量感を求めている方。
一点杖の杖ゴムを交換して…
レンタル品ではありませんが、多点杖になる杖ゴムの商品もあります。(介護保険外)
こちらは所有の杖の先だけを変えるだけで6本足(接地部分が約11.5㎝)の多点杖に変更することができます。
特徴は多点杖のメリットである自立が可能です。また、根本も曲がるため、斜めつきもすることが可能です。
※杖のサイズは16mm・18㎜の2種類しかありませんので、購入する際は取り付ける杖の太さが対応できるか確認が必要となります。
選定の実例
- レンタルをしたくないが多点杖を使いたい方。
- 杖がたくさんあって、なんとかそれを活かして安心した移動を行いたい方。
商品名:たっちゃんラージ
カタログ価格:1,700円(税抜き)
まとめ
今回はスモールベースの4点杖についてまとめてみました。4点の面積が大きい方が安定感はありますが、使えないと意味がないので、スモールベースから慣れていくの1つだと思います。
スタイリッシュな形・デザインや軽量タイプなど、各商品にいい特徴がたくさんありますので、しっかりとメリット・デメリットを把握して選定を行いましょう。