今回は介護保険でレンタルできるトイレ用手すりをご紹介させて頂きます。
トイレ用手すりは便器に挟み込んだり、置き型で設置することができる商品です。
便器からの立ち上がりや姿勢保持として有効活用することができます。
メーカーによって大きさや形が異なり、トイレ環境や身体状況に応じて選定商品も変わります。
状況に応じた商品を選ぶことができるよう参考にして頂けたらと思います。
①安寿 洋式トイレ用フレーム S-はねあげR-2

平均レンタル単位数/1割で1ヵ月:305円
アロン化成が発売しているトイレ用フレームです。
左右のパイプで便器に挟み込み、簡単に設置することができます。
挟み込みタイプは横方向の荷重に対しても強くなっています。
便器からも近い位置にあり横方向にも強いため、片麻痺などの体幹が左右にずれやすい人でも、手すりにもたれかかれるので、姿勢保持としても利用することができます。
肘掛け部分は跳ね上げすることが可能です。

床との接地する部分にはアジャスタがついており、凹凸があるトイレでも置くことができます。
手すり部分は、商品の木製タイプとプラスチックタイプがあります。

ベーシックなトイレ用フレームですね。
一番シンプルな形で使いやすいと思います。
②洋式トイレ用スライド手すり

平均レンタル単位数/1割で1ヵ月:309円
パナソニックが発売しているトイレ用フレームです。
こちらの商品もパイプで便器に挟み込んで設置することができます。
パナソニックのトイレ用手すりの一番の特長は、手すり部分をスライドさせることができます。
便器正面から向かって横側に入口がある小さなトイレなどは、トイレ用手すりが邪魔になりやすいですが、こちらの商品であればスライドさせて間口を広く取ることができます。


スライドできるのは便利ですね。
また、手すり部分のシックなデザインもいいですね。
③FR手すり

平均レンタル単位数/1割で1ヵ月:372円
シコクが発売しているトイレ用手すりです。
こちらの商品の特長は、フレーム前側にも手すりがついており、安心して排泄しやすい前傾姿勢をとることができます。

僕が担当していた利用者様は、「排泄時に寝てしまいそうになって前にこけそうになる」とお話があって、こちらの商品を利用して頂いた方もいました。
前側の手すりは跳ね上げさせることができますので、もちろん出入り時は邪魔にはなりません。
フレームは62~72㎝で幅の調整を行うことができます。
また、こちらの商品は便器の前側にはフレームを押し当てますが、後ろからはベルトで固定するため、いろんな形の便器に取り付けやすい商品となっています。
④SA手すり

こちらの商品もシコクが発売している商品となっています。
こちらの商品は、1台で2役の機能を持つ手すりを売りにされています。
立ち上がり時や姿勢保持はトイレ用フレーム、方向転換時は突っ張り型手すりや壁付けの縦手すりなどの組み合わせを1台で行えますよ~って感じですね。
1台で立ち上がり・姿勢保持・方向転換ができるので、トイレ内もスッキリします。
また、U字部分の手すりは立ち上がり時にも使えますので、プッシュアップでも引き上げでも立ち上がり動作が行えます。

僕の担当しているご利用者様は、介助者の方がズボンの脱ぎ履きを行うまでの姿勢保持・立ち上がりの円滑化を図るために使っています。
こちらもFR手すりと同じ設置の仕方となりますが、強度をもたせるためフレームとベルトは2個ずつあります。
U字部分の補助手すりは左右の付け替えを行うことができます。
⑤アットグリップ トイレサポート

こちらは最初に紹介したアロン化成が発売しているトイレ用手すりです。
こちらの商品は今まで紹介した商品とは異なり、置くだけで設置できるタイプとなっています。
形状が特殊な便器やトイレフレームが大きくて煩わしいという方に向いている商品です。
手すりの位置は前後左右に設置することができ、
・狭くして座位保持の安定性を高める。 ・広くして幅にゆとりをもたせる。 ・前側に設置してより立ち上がりやすいようにする。
など、細かな調整を行うことができます。

手すりは跳ね上げと固定とタイプとあります。
また、片側だけの商品もあり、既設で手すりが取り付けてあったり、スペースを活用したい時にも利用しやすいです。
商品ラインナップは5種類あり、
両手すり(はねあげ)平均レンタル単位数/1割で1ヵ月:329円
両手すり(ノーマル)平均レンタル単位数/1割で1ヵ月:303円
片手すり(はねあげ)平均レンタル単位数1割で1ヵ月:278円
両手すり(ノーマルと跳ね上げ)平均レンタル単位数/1割で1ヵ月:322円
片手すり(ノーマル)は令和5年4月時点では、平均価格が出ていませんでした。

まとめ
トイレ用手すりについてまとめてみました。
トイレ用手すりだけでも、こんなにあるんだと思われた方もいるかもしれませんね。
いろんな商品がある分、環境や身体状況に応じて適切な選定提案をしっかり行っていけるといいと思います。
適切な福祉用具を選定できるようになりましょう。